指宿市で店を開きたい、何か新しいことを始めたいと思ったとき、頭をよぎるのがお金のことではないでしょうか。設備をそろえたり、店を改装したり、開業を知らせる広報物を作ったり。開業前後は出ていくお金が重なりやすい時期です。
地域情報メディア「イブスキロッジ」のエリア担当ライター、まこママです。観光施設の受付で働いていて、地元の方から創業や補助金の話を聞くことも増えてきました。
この記事では、指宿市、鹿児島県、国という三つの制度を分けて、対象者、対象経費、申請時期をどう見るかを整理していきます。
指宿市で創業支援を探す入り口
指宿市には、創業したい方や創業して間もない方のための相談窓口として「指宿市創業支援センター」があります。窓口は市の商工水産課で、相談は無料です。
ここでいう創業とは、法人登記や店舗を構えることだけを指すわけではないようです。商売を始めれば創業とみなされる、という考え方。個人でちいさく商売を始めるつもりの方も、まず対象になるかどうかをここで聞いてみるのが早道だと感じています。
窓口では、創業に必要な知識の案内や補助金の紹介、指宿商工会議所や菜の花商工会といった支援機関への橋渡しをしてもらえます。ただし融資や補助金の交付を約束するものではない、という点は先に押さえておきたいところです。
補助金と助成金と融資の違いを知る
制度の名前を追っていくと、補助金、助成金、融資という言葉が入り混じって出てきます。この三つ、似ているようで仕組みがまったく違います。
補助金は、事業計画などをもとに審査があり、採択されなければもらえません。予算にも限りがあります。助成金は要件を満たせば比較的受け取りやすいものが多く、融資は返済が前提のお金です。
指宿市創業支援センターのページにも「融資や補助金の確約をするものではない」との注意書きがあります。相談できることと、お金が確実に入ることは別だと考えて動くほうが、後で気持ちが楽です。
対象者の条件で最初に見ておきたい点
どの制度にも対象者の条件があります。まず見ておきたいのは、創業前なのか、創業から何年以内なのかという時期の条件です。
指宿市創業支援センターは、指宿市内で創業したい方と、創業しておおむね五年未満の方を対象にしています。制度によっては創業一年以内や三年以内など、もっと短く区切られていることもあるので、自分の状況がどこに当てはまるか先に確認する価値があります。
業種の条件も見落とせません。飲食業や小売業に限る制度もあれば、幅広い中小企業者を対象にするものもあります。指宿市外で創業する場合は、国に創業支援事業計画が認められた自治体でなければ特典を受けられない制度もあるため注意が必要です。
対象経費になりやすいものと外れるもの
対象経費は制度ごとに違いますが、傾向は見えてきます。設備費、改装や内装の工事費、備品購入費、広報にかかる費用、ウェブサイト関連費などは対象になりやすい項目です。
一方で、日常的な維持管理費や清掃費、修繕費だけの支出は対象外とされることが多いようです。消費税相当分や、他の補助金ですでに対象になっている経費も除かれる制度が目立ちます。
見落としやすいのが、備品だけの購入は単独では対象にならず、工事とあわせて行う場合に限り申請できる、といった条件です。何にいくら使う予定か、先に書き出しておくと窓口でも話がしやすくなります。
- 対象になりやすい経費
-
店舗の改装や内装工事、設備や什器の購入費用です。
- 対象になりにくい経費
-
日常の清掃費や修繕費、消費税相当分などです。
申請前の契約や支出で止まった話
ここは正直に言うと、わたしも最初は勘違いしていた部分です。補助金というと、先に買い物をしてから後で申請すればいいと思い込んでいました。
実際には、交付決定より前に契約したり支払ったりした経費は対象外になる制度が少なくありません。指宿市の補助金の要綱にも、交付決定日から事業実施年度末までに支払った経費のみを対象とする、といった条件が明記されている例があります。
知り合いから聞いた話ですが、工事の見積もりを取った段階で先方から急かされて契約書に判を押しそうになったそうです。その手前で一度、窓口に交付決定の時期を聞いておいてよかったと話していました。設備の発注や工事契約を交わす前に、必ず窓口へ順番を確認しておくと安心です。
募集時期と事業計画の関わり方
募集期間は制度によってばらつきがあります。年一回だけ受け付けるもの、年度の途中で複数回に分けて公募するものなど、形はさまざまです。
国の小規模事業者持続化補助金は、回によって申請受付の開始日と締切日が変わり、公募要領も版を重ねて更新されています。鹿児島県の新事業創出支援事業補助金も、一次募集と二次募集に分かれて実施された年がありました。先に結論を言うと、今募集しているかどうかは、その都度公式ページで確かめるしかありません。
多くの補助金は、経営計画や事業計画の提出も求めます。国の持続化補助金<創業型>では、商工会議所や商工会の支援を受けて経営計画を作ることが条件のひとつ。指宿市の創業塾や個別相談指導も、財務や販路開拓の知識を身につける場として案内されています。
指宿市創業支援センターで、やりたいことと時期を伝えます。
市、県、国のどれに当てはまりそうか案内してもらいます。
対象経費と募集期間を、各実施機関のページで確認します。
市と県と国の制度を分けて探す
指宿市、鹿児島県、国という三つのレベルは、それぞれ担当する機関も窓口も違います。ここを混ぜて調べると、途中で分からなくなってしまうんですよね。
指宿市の制度は商工水産課が窓口です。鹿児島県のものは、かごしま産業支援センターや県の産業振興課が窓口となる例。国の制度は中小企業庁が公募要領を出し、地域の商工会議所や商工会が申請のサポートをする形が多いです。
自分ならまず一番身近な市の窓口に行き、そこから県や国の制度を紹介してもらう順番で動きます。いきなり国のページから情報を集めようとすると、量が多くて途中で疲れてしまう気がしています。
| レベル | 主な窓口の例 |
|---|---|
| 指宿市 | 商工水産課、創業支援センター |
| 鹿児島県 | かごしま産業支援センターなど |
| 国 | 中小企業庁、商工会議所・商工会 |
創業相談と公式情報の確かめ方
補助金の話に入る前に、相談先を押さえておくと動きやすくなります。指宿市では指宿商工会議所と菜の花商工会が、アドバイザーによる個別相談指導を実施中。四回以上の相談指導を受けて証明書を交付されると、信用保証協会の創業関連保証枠が広がるなどの特典もあるそうです。
まこママ相談は無料なので気軽に聞いてみて
制度名だけで検索すると、比較サイトやまとめ記事がたくさん見つかります。金額や締切をそこだけで信じるのは避けたいところ。指宿市の制度は市の公式サイト、鹿児島県の制度はかごしま産業支援センターや県のページ、国の制度は中小企業庁や補助金事務局のページに、それぞれ最新の公募要領が載っています。
- 指宿市の公式サイトと商工水産課のページ
- かごしま産業支援センターのページ
- 中小企業庁や補助金事務局の公募要領
公募要領は年度ごとに版が更新されます。去年見たページをそのまま使わず、必ず最新のものを見直すことが必要です。
よくある失敗と避けたい場面の例
よく迷うのが、設備の発注を先に済ませてしまってから制度を知る、という流れです。開業の準備は勢いも大事なので、気持ちは分かります。
ただ、交付決定前の支出が対象外になる制度がある以上、発注や契約は最後にまわすほうが選択肢を残せます。補助金は必ず受け取れるとは限らないものなので、補助が出なくても事業を進められる資金計画も、あわせて考えておきたいところです。
もうひとつ、市の制度と国の制度を同じ経費に重ねて使おうとして、後から対象外だと分かるケースもあるようです。併用できるかどうかも、窓口で早めに確認しておく点です。
向かないケースと注意しておきたい点
すべての事業が補助金の対象になるわけではありません。業種や地域が限定されている制度も多く、自分の計画が当てはまらないこともあります。
指宿市外で創業する場合、国の認定を受けた自治体でなければ受けられない特典もあるとされています。税務や法人形態、資金調達の細かな判断は、税理士や中小企業診断士など、それぞれの専門家に相談する場面になってきます。
制度を使うこと自体が目的になってしまうと、本来やりたかった事業の中身がぼやけてしまう気もしています。使えたら助かる、くらいの距離感で見ておくほうが、気持ちが軽いです。
最後にわたしから伝えたいこと
ここまで読んで、まず何から動けばいいか迷っている方もいると思います。今日か明日、少し時間が取れたら、やりたいことと予定している出費をメモに書き出してみてください。
そのメモを持って、指宿市創業支援センターに一度電話をかけてみるだけでも、話が具体的になっていくと感じています。何もかも一人で調べ切ろうとしなくて大丈夫です。
週末に少し落ち着いた時間ができたら、そのメモを見返してみてくださいね。指宿での新しい一歩が、少しでも軽い気持ちで踏み出せる時間になったらうれしいです。












